八戸市「助けて! 7億円で建てた貿易センタービル、7千万円でも誰も買わないの! なんで??」
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八戸市「助けて! 7億円で建てた貿易センタービル、7千万円でも誰も買わないの! なんで??」
三度目の正直、もうこれ以上、下がりません――。
青森県八戸市にある八戸港貿易センタービルの購入希望者の募集が始まった。これまでに2回、一般競争入札での売却を試みたが、申し込みはなく、
今回が3度目の売却手続きとなる。
八戸港貿易センタービルは八戸港の貿易振興などを目的に、1998年に建物が完成。第三セクター方式で運営され、小口貨物の輸送、貸倉庫の運営などの
拠点として使われてきた。土地は約2千平方メートル、建物は鉄骨鉄筋コンクリート4階建てで、延べ床面積が約2200平方メートル。1階には大ホール、
2階から4階には、会議室や展示スペースなどもある。土地購入も含めた費用の総額は約7億1千万円にのぼるという。
市は約4億5千万円を出資したが、業績不振で2016年に第三セクターは清算された。市はビルの売却を決め、約2億円で一般競争入札を実施したが、
入札はなかった。翌年に不動産の鑑定を行い、約1億2千万円に値下げして再度入札を実施したが、やはり不調に終わった。
3回目の今回は、10月5日から募集を開始した。先着順で、売却価格は税込み約7200万円。完成から20年ほどで、価格が10分の1ほどになった形だ。
市の関係者は「これ以上下がることはないと思います」。今月5日の時点で、まだ希望者はいないという。(横山蔵利)