【画像】 イタリア 無料配給に並ぶ人たちをご覧ください
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ナポリで無料食堂の列に並ぶ人々
新型コロナウイルスで深刻な状況にあるイタリアでは、全土で外出禁止令が続いている。
そんな中、違法労働が多いイタリア南部では、失業の増加にともない、社会不安が広がっているという。
すでにスーパーマーケットでの代金の支払い拒否などが発生し、政府も対応を急いでいる。
イタリアの複数のメディアが伝えた。
コロナが浮き彫りにするイタリアの南北格差
もともとイタリア南部は、違法労働でぎりぎりの生活をしている人々が多い地域だ。今回の外出禁止令で、
そうした人々の多くが収入を失った。
トリノの日刊紙「ラ・スタンパ」は、イタリア国立統計研究所(Istat)の推計を引用しながら、現在、雇用契約なしに
働いているイタリア人は370万人いると報じた。
同紙は次のように書く。
「違法労働者の80パーセントは南部に集中している。イタリア労働総同盟の調査によれば、南部では
3人に1人が違法労働者だという。その中にはレストランなどのウェイターやウェイトレス、労働者だけでなく
犯罪者も含まれている。こうした人々は、今回の危機で政府が打ち出した暫定措置の対象ではなく、
社会保障制度にも保護されていない」
「ラ・スタンパ」紙の記述は、現在のイタリア南部の状況を非常によく表している。
シチリア島、プッリャ州、ナポリ、パレルモなどの地方や都市では、多くの人々が契約書を取りかわさずに
仕事をしている。それらの人々は政府が企業援助のために打ち出した特別措置の対象外だ。したがって、
彼らはすべての収入源を一夜にして失うこととなった。その最初の影響がすでに現れ始めているのだ。
https://courrier.jp/news/archives/195718/