【生き物】オホーツク海で100年ぶりにクリオネの新種が発見される(画像あり)
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【生き物】オホーツク海で100年ぶりにクリオネの新種が発見される(画像あり)
引用元: 【生き物】オホーツク海で100年ぶりにクリオネの新種が発見される
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160908-00010000-doshin-sctch
北海道の2人の学芸員 共同研究
「流氷の天使」として知られるクリオネの新種が、オホーツク海で確認された。 北海道蘭越町立の貝類博物館「貝の館」の山崎友資学芸員(33)と、 道立オホーツク流氷科学センター(紋別市)の桑原尚司学芸員(41)が 共同研究として発表した。クリオネの仲間のうち、新種が見つかったのは 約100年ぶり。
世界で4種目
これまでクリオネの仲間は世界に3種が確認されており、オホーツク海で見つかっていたのは体長約3センチの「リマキナ」1種類だけだった。世界4種目となる新種は体長約8ミリで、リマキナよりも丸みを帯びている。オホーツク海で見つかったことから、学名「オホーテンシス」と名付けられた。
オホーテンシスは10年以上前から存在が確認されていたが、外見の違いから 研究者間でクリオネとは別の仲間の生物と思われていた。
桑原さんは2011年4月、オホーツク海南部で展示用に採集したクリオネを観察していて、オホーテンシスがクリオネの仲間に特徴的な6本の触手を持っていることに気づいた。貝類に詳しい山崎さんが遺伝子解析を行ったり、1年間試験的に飼育したりして、新種であることを突き止めた。
リマキナ実は別種
また、リマキナはオホーツク海を含む北太平洋と北大西洋に生息するとされていたが、山崎さんらが遺伝子を解析した結果、北太平洋のクリオネはリマキナと異なる種であることも判明し、「エレガンティッシーマ」に名称変更される見通し。この結果、オホーツク海に生息するクリオネはエレガンティッシーマと新種のオホーテンシスの2種になる。
共同研究の論文は10月にも英国の専門誌「ジャーナル・オブ・マラスカン・
スタディーズ」などで発表される。山崎さんは「長い時間をかけて研究してきた成果が出てほっとしている」、桑原さんは「こんな身近な所に新種が居たなんて思わなかった」と話した。10月にそれぞれが働く施設で新種についての
企画展を開く。日本貝類学会名誉会長の奥谷喬司・東京水産大名誉教授は「研究者が少ないこともあり、クリオネに関する情報は少なかった。今回の新種発見や新しい分類は日本人初の快挙だ」と話している。