【凄すぎる】河川水1リットルだけでアユの個体数ピタリ 山口大など研究チーム
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【凄すぎる】河川水1リットルだけでアユの個体数ピタリ 山口大など研究チーム
引用元: 【社会】河川水1リットルだけでアユの個体数ピタリ 山口大など研究チーム
河川水1リットルだけで、採水したある一定の範囲内に生息するアユの個体数を計る調査法を、山口大学などの研究チームが確立した。
今月4日付の英科学誌「フレッシュウオーター バイオロジー」電子版に掲載された。アユ以外の生物でも計ることができ、潜水調査が困難な水域でも適用できる。漁業資源の管理や魚の生態系の把握にも活用できると期待される。
アユなどの水生生物はフンなどからDNAが流れ出し、河川を300~400メートル流れるとそれは消滅するといわれる。
山口大学大学院創成科学研究所の乾隆帝(りゅうてい)特命助教や赤松良久准教授らは、山口県を流れる佐波川の7地点を対象に昨年5月から3回に分けて潜水調査し、アユの個体数を調べた。
その前に調査水域の下流側で河川水1リットルを採水し、そこに漂うDNAを調べた。これは「環境DNA」と呼ばれ、どんな魚が生息しているかを高い精度で推定できる技術だ。
その結果、潜水調査でアユが確認された水域のすべてで環境DNAが検出され、アユがコケを食べた痕跡しかない水中からも環境DNAが見つかった。
潜水し、目視で行う調査と環境DNAの関係性も調べた結果、高い相関関係があることも分かった。
この先、環境DNAの分析が進めば、国の特別天然記念物「オオサンショウウオ」などでも詳しい個体数調査は可能になるという。この方法を潜水が難しい水域での調査にも応用すれば、漁業資源確保や保護にも役立つ。
赤松氏は「これまでより簡単に魚の生息などの調査が行える。将来的にはより個体数を数える精度を高められ、ほかの生物にも応用できる」と語った。
http://www.sankei.com/west/news/161008/wst1610080075-n1.html
(画像出典:山口大学)